3月11日。このゆめの森にとって、そして大熊町にとって大切な日が今年もやってきました。

2011年3月11日より前に生まれていた子どもはほとんどいません。だからこそ、15年前に何があったのか、どんな気持ちだったのか、この大熊で生活する者として、他人ごとではなく自分ごととして考えてほしい。過去の大熊町の人々の思いも大切にしながら、これからの大熊町をつくっていってほしい。そして、東日本大震災を知るだけではなく、どうしたら災害から命を守ることができるのかもしっかりと考えていってほしい。そんな思いから、前期課程・後期課程それぞれで全校道徳を行いました。

当時震災を経験した教員からその当時の出来事、思いを伝えます。

前期課程では、震災当時中学生で、地元であるいわき市久ノ浜で被災した教員が、後期課程では、大熊町の東大和久地区出身であり、震災当時大学生で被災した教員が自らの経験を語りました。

前期課程道徳
いつもの日常が続くことは決して当たり前なんかじゃない。そう知った15年前のあの日。当たり前が当たり前ではなくなったあの日。それを経験した教員だからこそ、伝えられることがありました。話を聞いたあと、子どもたちはワークシートに「話をきいて心にのこったこと」「自分の生活の中でいちばん大切にしたいもの」「ずっと続いてほしい幸せ」について自分の感じたこと・考えを書いてみんなで共有していきます。

「家族とずっと一緒にいられる時間」
「あったかい食べ物が食べられること」
「友達といれる時間」
一人一人、自分なりの思いをもち、伝え合っていました。

自分の大事な家族、友達、周りの人たちがいてくれることや、何気ないいつもの生活に感謝することの大切さが子どもたちにしっかりと伝わったようでした。

後期課程道徳
後期課程の教員は、自らが未だ帰還困難区域に指定されている東大和久地区の出身です。だからこそ紡ぐ言葉の一つ一つには重みがありました。今の大熊と震災前の大熊。帰ってきたい大熊には帰ってきました。しかし、本当の故郷、思い出の場所にはまだ帰れていません。懐かしいあの景色は今はもうそこにはほとんどありません。15年の月日を経て、新たに復興が進み、新しい建物が建っていく今の大熊をみている子どもたちには考えさせられるものがあったようです。

震災はまだまだ終わったとは言えない、終わりはないのかもしれない。そんな思いを後期課程の子どもたちは自分なりにしっかりと受け取っていました。

全校道徳での内容を全体で共有後、気持ちをしっかりとつくり、役場での3.11の集いに参加しました。

これまでの大熊とこれからの大熊。過去の出来事、様々な人々の思いを大切に、そのひとつひとつに心を寄せながら、これからの大熊をつくっていってほしいと思います。