ゆめの森ってどんなところ?
ゆめフェスでの児童の活躍を追いました
2024年9月28日、大熊町唯一の義務教育学校である大熊町立学び舎ゆめの森(以降、ゆめの森)で前期課程学習成果発表会「ゆめフェス」がはじめて開催されました。
児童は自らの「好き」と向き合い、6年生の児童は友だち2人とともに「草木染め」を体験するブースを出店しました。準備の段階では「本当はお客さんに縫ってもらうつもりだったけど、お客さんが針を使うのは危ないかなと思ってやめた」と、お客さんを喜ばせたい気持ちで、デザイナー(ゆめの森の教員)とともに考えました。大盛況だった自身のブースを見て「(お客さんが)楽しくやってくれている」「嬉しかった」「緊張した」と話しました。草木染めのブースを訪れた別の子どもからは「たたき染めでは、みんな協力してやっている姿がいいなと思いました。説明も分かりやすくてよかったです」との声も。インタビューに同席した南郷GMからも「好きなことを見つけ、誰かのためにそれをするということが凄い」と褒められ、笑顔を見せてくれました。
ゆめの森の総合的な学習の時間では、一人ひとりがテーマを設定して探究活動を行う「未来デザイン」という時間を設け、子どもたちひとりひとりの「好き」と向き合っています。興味、関心と問いの力を探究の力に変えることを目指し、デザイナー(教員)や保護者、地域住民とともに、大熊町唯一の学校として教育活動を行っています。

「ゆめフェス」当日は、おおくまハチドリプロジェクトのメンバーが取材しました。同席された保護者の方も「(インタビューでは)家ではなかなか聞けない子どもの思いを聞けて本当によかった」と話しました。
将来は友だちと一緒にカフェを開きたい
お花や草木が好きで、自らの好きを「未来デザイン」の時間を通して突き詰めました。その中で、浪江町の「O’Cafe」さんにお邪魔したことがきっかけで「草木染め」という、植物や果物、野菜などの自然由来の染料を使って布や糸などを染める染色方法を知りました。近い興味関心を持つ友だちとともに学び、ゆめフェスに向けて準備を進めていく中で「将来はお友だちと一緒にカフェを開きたい」という夢を持ち「カフェでじぶんで作ったバックとか売りたい」と、今ではお店のレイアウトなどの構想を練っています。児童の個性が未来の希望につながっています。

きっかけを散りばめる教育
ゆめの森では教育方針である「温故創新」、「誇りを持って、自分の未来を切り拓く」を実現するべく「時間・空間・仲間」を整備してきました。南郷GMは、ゆめの森の特徴として、きっかけが散りばめられていることを挙げました。体育館ではなく、本やおもちゃが多く置かれている場所に配置された、伊藤美誠選手が寄付した卓球台はその象徴。ゆめの森には新しい興味関心や好きを気軽に発見できる「時間・空間・仲間」があります。


アンケート調査にご協力ください
この度は「ゆめの森ってどんなところ?」をご覧いただき、ありがとうございます。本記事は「おおくまハチドリプロジェクト」(令和2年度から始まった全国の学生による大熊町の発展のための企画立案プロジェクト。事前勉強会、現地見学会の2回の学びをもとに自分たちの強みを生かした立案を行い、綿密な調査・ヒアリングの機会を設けるとともに、ほぼ全てのチームが行動に移すことを特徴とする。)に参加した有志の高校生・大学生が、ゆめフェスの取材を通して作成しました。同校の広報活動の現状を把握し、今後に活かすため、以下のリンクより本記事の内容などについてのアンケート調査にご協力をお願いいたします。所要時間は5分程度です。
https://forms.gle/JoScGScWVXD1GYgU7