皆さま、こんにちは。
突然ですが、最近嬉しかったことはありましたか。思わず飛び跳ねてしまうくらい嬉しかった事。・・私自身、残念ながら即答できません。日々些事にとらわれ、できない事を憂い、時に自身を責めて、生きる上で大切な何かを忘れがちなのかもしれません。
 さて、今日の4時間目のことです。何やらおもてが賑やかです。すわやトラブルかと思い、外に出てみると・・・。
「こっちきて。」「あ、目をつぶってこっちきて。」
一年生がニコニコ呼んでいます。どうやらトラブルではないようです。導かれるまま言われた通り、着いて行くと「もう、いいよ。」
目を開けると、眼前に大きく開いた一輪のアサガオが揺れています。
「僕のがいちばんに咲いたんだよ!」
一年生が小躍りして伝えてきます。毎日世話をし、観察し、花開く日を首を長くして待っていたそのアサガオが、ついに今日咲きました。見つけた瞬間は先生や子どもたち同士、ハイタッチして喜びを分かち合ったとのこと。
「これからまだまだ、1000個ぐらい咲くよ。」
一年生は得意げです。彼らの喜びが自然と伝播して、こちらまで思わず小躍りしてしまいます。

画像
この色を、なんと表現しよう。
淡く、優しく、嬉しい色。

職員室に戻って、彼らの笑顔を反芻し、冒頭の自問です。
一輪の花が咲き、それに飛び跳ねるくらい嬉しさを爆発させる。この例だけでなく、日々様々な感情を、子どもたちは実に豊かに表現してくれています。
彼らのまなこを借りれば、まさに世界は無限の色彩で彩られているのでしょう。私たち大人は世間の中で「学習」し、いつの間にかその色彩を失いかけている、いや、目を背けているのかもしれません。

一輪のアサガオがもたらした「小さな狂乱」は、卒然と、大切なことを思い起こさせてくれました。

空破る 児の騒ぎて語らいを 膝つき聞けば 咲く花のこと