育む力 育てたい姿

第3章 子どもは、どう育ち合うのか 

第9話 ラポールから始まる学校づくり

~信頼関係が、子どもの挑戦を支える~

前回は、「問いは与えるものではなく、生まれるもの」についてお伝えしました。

今回は、子どもたちが安心して学び、自分らしく挑戦するために欠かせない、「ラポール」についてお話しします。

目次

ラポールとは

「ラポール」という言葉をご存じでしょうか。

教育やコーチングの世界では、「安心して本音を話せる信頼関係」のことを指します。

子どもは、安心できる相手だからこそ、
「分からない。」
「失敗した。」
「もう一度やってみたい。」
そんな気持ちを素直に伝えることができます。

反対に、「怒られるかもしれない」「否定されるかもしれない」という不安が大きくなると、自分の思いや考えを言葉にすることが難しくなってしまいます。

だからこそ、私たちは学びの前に、まず安心できる関係づくりを大切にしています。

安心できるから、挑戦できる

子どもたちは毎日、新しいことに挑戦しています。

初めての問題に取り組むこと。

友達の前で発表すること。

自分の考えを伝えること。

どれも、子どもにとっては勇気のいる挑戦です。

そんな時、

「間違えても大丈夫。」

「困ったら一緒に考えよう。」

「まずはやってみよう。」

そう思える環境があれば、子どもは一歩を踏み出すことができます。

私たちは、挑戦できる子どもを育てたいのではありません。

挑戦したくなる環境をつくりたいと考えています。

信頼関係は、毎日の積み重ね

信頼関係は、一日で築けるものではありません。

子どもの話を最後まで聞くこと。

小さな変化に気付くこと。

できたことを一緒に喜ぶこと。

失敗を責めるのではなく、次につながる言葉を掛けること。

そうした日々の積み重ねが、「この先生なら大丈夫」「この学校なら安心できる」という気持ちにつながっていきます。

学校全体で育む安心感

安心できる環境は、一人の先生だけではつくることができません。

教職員同士が互いを尊重し、相談し合い、支え合う学校だからこそ、その安心感は子どもたちにも伝わります。

子どもは、大人同士の関わりからも多くのことを学んでいます。

だからこそ、私たちは子どもだけでなく、大人同士の信頼関係も大切にしています。

おわりに

子どもは、「安心」があるからこそ、自分らしく挑戦することができます。

そして、その挑戦を認めてもらえる経験を重ねることで、

「またやってみよう。」

「次はもっと挑戦してみたい。」

という気持ちが育っていきます。

ゆめの森では、学びの土台となるラポール(信頼関係)を大切にしながら、子どもたち一人一人が安心して挑戦できる学校づくりを進めています。

次回、第10話「『話を聞けない子』ではなく、『話を聞ける環境』をつくれているか」では、子どもの姿だけを見るのではなく、環境に目を向けるという、ゆめの森が大切にしている視点についてお伝えします。

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