育む力 育てたい姿

第7話 教科書を教えるのではなく、子どもを学びへ導く

目次

教科書を教えるのではなく、子どもを学びへ導く

~教材研究とは何を考えることなのか~

第7話では、「授業を見るとは、教師を見ることではない」をテーマに、研究授業で本当に見るべきものは、教師ではなく子どもの学びであることをお伝えしました。

今回は、その研究授業の学びを、自分自身の授業へどう生かしていくのかについて考えてみたいと思います。

研究授業は、ゴールではなくスタート

研究授業を参観すると、

「すごい授業だった。」

「自分には難しそうだ。」

そんな感想をもつことがあります。

もちろん、それも大切な気付きです。

しかし、研究授業の本当の価値は、授業を見て終わることではありません。

「明日は自分の授業で、一つやってみよう。」

そう思えることにあります。

授業者一人が成長する場ではなく、参観した一人一人が自分の授業を見つめ直す場。

それが、私たちが目指している研究授業です。

教材研究とは、「子ども」を思い浮かべること

教材研究というと、

教科書を読み込み、

指導書を確認し、

授業の流れを考えることを思い浮かべるかもしれません。

もちろん、それらも大切です。

しかし、それだけでは十分ではありません。

私たちが教材研究で最も考えたいのは、

「目の前の子どもたちは、どうしたら学びたくなるだろう。」

ということです。

身近な出来事とつながるだろうか。

どんな問いなら興味をもつだろうか。

どんな場面なら友達と話したくなるだろうか。

教材を研究することは、教科書を読むことではなく、子どもの学びを想像することなのです。

教科書は「ゴール」ではなく「道具」

教科書には、大切な学習内容がまとめられています。

だからこそ、教科書を使うことはとても重要です。

一方で、私たちが目指しているのは、「教科書を終わらせること」ではありません。

教科書は、子どもたちが未来を生きるために必要な力を育てるための道具です。

大切なのは、

「この学びは、どんな場面で役立つのだろう。」

「この単元を学ぶことで、子どもたちは何ができるようになるのだろう。」

ということを考えながら授業をつくることです。

学ぶ意味が伝わると、子どもたちは「やらされる学習」ではなく、「自分から学ぶ学習」へと変わっていきます。

私たちは、子どもの伴走者

教師は、すべてを教える存在ではありません。

子どもたちの前を歩いて引っ張るだけでもありません。

私たちは、子どもたちの隣を歩きながら、

必要な時に問いを投げかけ、

必要な時に立ち止まり、

必要な時に背中を押す。

そんな伴走者でありたいと考えています。

そのためには、教師自身も問い続けることが欠かせません。

「この子たちは、どうしたら学びたくなるだろう。」

「どんな教材との出会いが、心を動かすだろう。」

その問いをもち続けることが、授業づくりにつながっていくのだと思います。

おわりに

子どもたちは、一人一人違います。

だから、授業にも一つの正解はありません。

大切なのは、教科書をそのまま教えることではなく、

目の前の子どもたちに合わせて学びをデザインすることです。

研究授業をきっかけに、

一つ問いを変えてみる。

一つ導入を工夫してみる。

一つ子どもに委ねてみる。

そんな小さな挑戦の積み重ねが、やがて学校全体の授業を豊かにしていきます。

私たちはこれからも、教科書を教える教師ではなく、子どもを学びへ導く教師であり続けたいと思います。

次回、第8話

「教育課程は、子どもの学びを豊かにするためにある」

教育課程は、子どもたちを縛るものではありません。

子どもたちの「学びたい」を支え、一人一人の可能性を広げるために、学校はどのように教育課程をデザインしているのか。

ゆめの森が大切にしている教育課程づくりについてお伝えします。

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